悲しみの有馬記念
【予想】
9着 ◎9 アーモンドアイ
1着 ○6 リスグラシュー
12着 ▲2 スワーヴリチャード
2着 △10 サートゥルナーリア
8着 △14 ヴェロックス
13着 △4 スティッフェリオ
【最終購入馬券】
ワイド 6-9 10,000円 ハズレ
【結論】
◆リスグラシューを信じきれなかった
◆アーモンドアイが失速する姿見たくなかった
私は3歳時代からリスグラシューのケツを追いかけていた。比較的小柄な身体をいつも一生懸命に動かす彼女の姿に惚れていた。
毎レース善戦。
阪神JF、桜花賞、秋華賞、本当に惜しいレースだったが勝ちきれなかった。
私は応援を続けながらも、気付いたら単勝馬券を買うのをやめてしまっていた。
そんな彼女に転機が訪れる。2018年、エリザベス女王杯。名手モレイラを背に、ついにG1戴冠。
私は嬉しかった一方で、単勝馬券を買ってあげられなかったことを悔やんでいた。
その後は、香港ゔぇあ!ズ、金鯱賞、QE2世C
馬券こそ絡むものの、再び惜敗が続く。
そんな中迎えた宝塚記念。私の本命はキセキだった。
馬券は馬連が的中した。
しかしながら直線でぶっちぎる彼女の姿に、また単勝馬券を買えなかった自分を悔いた。
私は誓った。次こそは単勝馬券を買うと。
そして迎えたラストラン、有馬記念。
アーモンドアイ 80%
リスグラシュー 15%
スワーヴリチャード 4%
その他の馬 1%
以上の確率で勝馬が決まると考えていた。
歴史的牝馬アーモンドアイに死角はなさそうだが、リスグラシューなら負かせる可能性もあると思っていた。
私の想定オッズは
アーモンドアイ1.5倍
リスグラシュー4.8倍
ところが蓋を開けてみたら当日の12時時点で7倍ついていた。
3番手評価のスワーヴリチャードは+10キロ。
教祖マーフィーでも、ここでの好走はない。
私はリスグラシューと心中する覚悟を決めた。
しかし、もう1人の自分が囁く。
「言うてアーモンドアイが勝つんじゃね?」
私は自分に負けた。気が付いたらアーモンドアイとのワイド馬券を買っていた。
レーンはすぐに内に入れて、経済コースを回り、抜群の手応えで直線追い出した。完璧だった。
リスグラシューが突き抜けることが分かった瞬間、信じられない光景を目の当たりにし、私は声を失った。
ズルズル後退するアーモンドアイ。完全に走るのをやめていた。正直、直視できない光景だった。
私の親友は、アーモンドアイの単勝に20万賭けていたらしい。
それでも本人は「後悔はない」と言っていた。
私は金額こそ20分の1であるが、
それ以上に馬券師としてのプライドを失ってしまった。本当に後悔しか残っていない。
好きになった女に、一途な想いを貫けなかった。
もう彼女は戻ってこない…。